春季所蔵品展 バウハウスとニュー・タイポグラフィー 「バウハウス叢書」の装幀を中心にして…大阪芸術大学図書館 

『バウハウス叢書』におけるタイポグラフィを考察。2009年6月1日(月)〜6月22日(月)

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バウハウス(Das Bauhaus, 1919-1933)は、第一次世界大戦終了直後にヴァイマルで当地の美術学校と工芸学校を統合して現れた新しい総合的な美術教育機関である。設立当初のバウハウスは、建築家ヴァルター・グロピウス(1883-1969)の指導下に、大建築のもとへの諸芸術の再統一と手仕事の重視を高らかに謳っていたが、画家・美術教育家ヨハネス・イッテン(1888-1967)を中心とする表現主義の牙城とも目されている。したがってタイポグラフィーにおいても大胆で感情的な形態言語による直接的な表現が大勢を占めていた(展示1)。
ところが20年代に入ると、バウハウスは彼らの社会的な使命を再考し、懐古的なユートピア願望からの転向を図っている。この存亡を賭けた一大転換期に、バウハウスを辞したイッテンの後任者として、構成主義者ラスロー・モホリ=ナギ(1895-1946)が招聘されており、それまでのバウハウス印刷物に見られた表現主義的な色合いの一掃に乗り出している。彼は、タイポグラフィーを伝達手段として機能的に把握し、明確さと読み易さを最優先させながら、文字を幾何学形態や色彩や写真画像と組み合わせ、いわゆる「ニュー・タイポグラフィー」の導入に邁進している。その手初めとなったのは、1923年の「ヴァイマル・バウハウス展」の印刷物のデザインであった。この折のプログラム(展示2)や図録集(展示3)などのタイポグラフィーは、極めて幾何学的で理知的あり、従来のバウハウス印刷物の個性的で恣意的なデザインとは全く対照的である。またこの頃モホリ=ナギは、バウハウスの近代化に向けてグロピウスと共同で「バウハウス叢書」を企画しており、グロピウス編『国際建築』(展示4)を先頭にして、モホリ=ナギ著『素材から建築へ』(展示15)までの14冊が刊行されている。このバウハウス叢書の厚紙表紙は黄色クロース装で統一され、水平垂直の軸線、”Bauhaus Buucher”という文字、叢書番号と表題と出版社名、これらがデザイン要素のすべてであり、そのデザインは極めて機能的で簡潔である(展示6)。さらに題扉のデザインにおいては、力強いゴシック文字と水平軸線によるテキスト分割が紙面に明確さと均整を与え、独自の視覚的効果を上げている。こうしたニュー・タイポグラフィーの方向で統一されたバウハウス叢書の装幀は、バウハウスの視覚的イメージを速やかに刷新している。(大阪芸術大学図書館HPより)
http://www.osaka-geidai.ac.jp/library/exhibition/090601_exhibition.html

  
会期:2009年6月1日(月)〜6月22日(月)
休館日:日曜日
時間:
月〜金9:20〜19:40、土9:20〜15:40
会場:大阪芸術大学図書館4階展示コーナー
http://www.osaka-geidai.ac.jp/library/annai_access.html

学外者の利用について:
http://www.osaka-geidai.ac.jp/library/gakugai.html

○大阪芸術大学図書館
http://www.osaka-geidai.ac.jp/library/index.html
○大阪芸術大学
http://www.osaka-geidai.ac.jp/geidai/index.html

06/04/2009