The Age of micro voyage -極小航海時代-…女子美アートミュージアム

ペドロ・コスタら、4名のポルトガル人作家の映像を展示。2010年6月19日(土)〜8月1日(日)
____
ポルトガルは、かつて「大航海時代」を先導した国であり、そのためポスト・コロニアルの時代にはネガティブなイメージに苦しみ、深く自省した国でもあります。そんなポルトガルを凝視(みつ)めなおすために、現在、活躍している4名のポルトガル人作家による映像展示を行います。また、本年は日本・ポルトガル修好通商条約締結150周年にあたる年でもあります。南蛮屛風やサッカーではない、ポルトガルの「現在(いま)」を感じてください。

大航海時代を切り拓いたとされる大陸の西端の国ポルトガルは、かつて、最初に船出して、最後に帰港したと揶揄されていた。つまり、行く手が虚無に落ち込んでいるとも知れない大海に、勇壮にも真っ先に出帆していったにもかかわらず、辿り着いた先での出来事にあまりにも心を奪われてしまったがために、自国をないがしろにし、その充実を忘れ去ってしまったというのだ。しかもその勇壮な船出でさえ、今日では、植民地主義を先導したものとして、むしろ否定的に言及されることが多い。けれども、いやだからこそと言うべきだろうか、その国やその国の人々は美しい。そしてその国の文化は、独特の陰影で静かに輝いている。だが残念なことに、帰港の遅れは、その輝きをとらえようとする視線さえ奪い去ってしまったようだ。そんな国で、ポスト・コロニアリズム的な認識に基づく自省を通過して、ささやかに、けれども誠実な手つきで生み出されてくるものがある。その微かで慎ましい、けれども深みを湛えた輝きは、かつての船出以上の意味を秘めている。わたしたちは、その輝きを、もっとしっかりと凝視(みつ)める必要があるだろう。ポルトガルの現代美術作家を中心として構成される『極小航海時代』は、そのための展覧会として企画された。かつてスペインとともに世界をわが手にしていた国で紡がれるささやかな試み、つまり極小の船出は、ポスト・コロニアリズムを生きるわたしたちにとって、何らかの海図としての意味を果たすことになるだろう。むしろこの小さな船出こそが、本当の意味での新しい世界へと誘ってくれるのかもしれない。                   (杉田敦・批評家)
(女子美術大学HPより)
http://www.joshibi.ac.jp/tagblocks/museum/news/museumlist/0000001780.html

出品作家:
João Tabarra (ジョアン・タバラ)
Maria Lusitano (マリア・ルジターノ)
Miguel Palma (ミゲール・パルマ)
Pedro Costa (ペドロ・コスタ)

会場:2010年6月19日(土)〜8月1日(日)
休館日:火曜日
時間:10:00〜17:00(入館は閉館30分前まで) 
会場:女子美アートミュージアム 
http://www.joshibi.ac.jp/siteinfo/access/sagamihara.html
入場無料

○女子美術大学
http://www.joshibi.ac.jp/

●[ペドロ・コスタ]をamazonでチェック。
ペドロ・コスタ DVD-BOX (血/溶岩の家/骨)
コロッサル・ユース [DVD]
ヴァンダの部屋 [DVD]

05/19/2010