五十嵐淳 状態の構築…TOTOギャラリー・間

2011年5月13日(金)〜7月9日(土)
処女作「矩形の森」から最新作「Small Atelier」までの18作品を、スケール1/10の木組み模型により紹介。

会期:2011年5月13日(金)〜7月9日(土)
休館日:日曜日・月曜日
時間:11:00〜18:00(金〜19:00)
会場:TOTOギャラリー・間
http://www.toto.co.jp/gallerma/about/map.htm
入場無料

■TOTOギャラリー・間
http://www.toto.co.jp/gallerma/

内容:
五十嵐 淳氏のつくる作品は、北海道ならではの風土や気候条件、風景との共生を前提としながらも、建築の普遍的な価値を私たちに問いかけています。それは、五十嵐氏が建築単体の存在を超えて建築のはじまりの姿にまで思いを馳せながら、常に「人間の原初的な居場所」という「状態」を模索し続けているからにほかなりません。

北海道の厳寒の冬から身を守るシェルターとしての住居には、強風、豪雪、凍土といった厳しい自然環境への手立てが要求されます。これらの与件を技術的・法的にクリアするために必要な風除室や凍結深度、雪荷重計算といった手続きを、逆に豊かな住空間を生み出す要素として用いることで、五十嵐氏は外部環境には閉じて安全性を確保しつつ、内部に驚くほど多様で心地のよい空間を実現しています。同時に、空気の流れや光溜まり、視線の導きをつくることにより、実際のスケール感を超えて私たちの五感に語りかける、独自の空間体験を構築しています。たとえば、処女作「矩形の森」(北海道常呂郡、 2000年)のグリッド状に配された柱による緩やかなゾーニング、「風の輪」(北海道北見市、2003年)、「トラス下の矩形」(北海道常呂郡、2004 年)の凍結深度に従って掘り込まれた部屋がつくる立体的な空間配置、「光の矩形」(北海道札幌市、2007年)、「間の門」(北海道常呂郡、2008年)の光の層が生む独特の距離感など、空間同士が緩やかな関係性を結ぶことで、自由で多様な「居場所」が生まれています。

独立後15年目を迎えて初の個展となる「五十嵐淳展 状態の構築」では、「矩形の森」から最新作「Small Atelier」(北海道札幌市、2010年)までの代表作18作品を、スケール1/10の木組み模型により紹介します。視線の高さに並べられた模型を覗き込む時、それぞれの「状態」がどのように「構築」されているのか、あたかもそれぞれの場にいるかのような体験として読み取っていただけることでしょう。中庭には、ビニールパイプの円弧による抽象的な演劇空間「大阪現代演劇祭仮設劇場」(大阪府大阪市、2005年)を再現します。五十嵐淳氏の、出発点から現在までの作品の軌跡と、思考の深化の道筋を読み解くことができる展覧会です。
(TOTOギャラリー・間HPより)
http://www.toto.co.jp/gallerma/ex110408/index.htm

05/12/2011